海洋科3年 生命と向き合うサケ採卵実習(資源)

 11月12日(水)に黒部川内水面漁業協同組合(入善町高畠)において海洋科3年生の資源コース10名がサケ採卵実習を行いました。

 サケ(シロザケ)の遡上を迎える秋、毎年お世話になっています会場には期待と不安の複雑な表情の生徒がいます。実習のために用意されたサケは全長60cm程度で、近年は遡上量が激減し貴重なサケをご用意くださいました。生徒は身支度を済ませるとすぐに雌サケの頭部を叩いて気絶させる作業を教わります。尾びれの付け根をつかみ、棒を振ります。躊躇したり、戸惑う姿に心の動きが見て取れます。続いて、採卵刀で雌の腹を開きます。おびただしい数の綺麗な卵があふれ出てきます。皆、真剣な顔つきで作業を進めます。その後、授精作業へと移っていきます。

 一連の作業には「受精率を高める」ために時間の制約が求められています。自然界より多くの稚魚数を得るために人によって管理する栽培漁業の厳しいルールを目の当たりにします。与えられた仕事に真剣に取り組むこと、命に向き合う姿勢とは何かを考えた一日でした。黒部川内水面漁業協同組合の皆さま、今年も貴重な学びの機会をありがとうございました。